君とじゃなきゃダメなんだ

――ごとしのとTUBEの意外な関係――

店主、みづちはパトレイバーファン、とりわけごとしのファンであると同時に熱烈なるTUBEファンでもあります。

そしてごとしのスキーへの54の質問の第48問、『あなたが選ぶごとしのソングは?』との問いに、以外にもかなりハマる曲が多いことにびっくりして、54の質問に書いたとおり1ページ費やす羽目になりました(^ ^;)

 

そもそもTUBEとパトレイバーという組み合わせ自体、意外とお思いでしょうが、皆様ご存知の通りTUBEの永遠のテーマは『夏』、そしてパトレイバーで描かれる特車2課の日々は、誰が呼んだか『終わらない夏休み』。

そう、その『夏休み』への惜しみない賛歌と、そしていつかは終わってしまう過ぎ去りし夏への哀惜を歌わせればTUBEの右に出るものはいない!

とりわけ後者の歌詞にはごとしのを思わせる切なさが漂っているのです。

 

というわけで、百聞は一見にしかず。

まずは実例を挙げてみましょう!

 

   夏の終わりに・・・ 

   ‘96Only Good Summer/

‘01Melodies & MemoriesU)

 

この曲は『54の質問』で店主が答えとしてあげた曲です。

 

「どうしてきり出せばいいの

ただの友達の君に」

 

「二人の距離が近いほど遠くて」

という風に友人(同僚)以上恋人未満、近すぎるがゆえに今の関係を崩せない二人というのが

なんとなーくごとしのを思わせませんか?

それでも

 

「やむことない

この想いはたとえ叶わなくとも

ずっと好きさ」

たしかにハタから見れば叶わぬ片思いでしょうが、

その一途さがごとしのファンをひきつけるのです。

さらにトドメ、

 

「誰のものでもかまわないよ」

という歌詞が、この文脈ではしのぶさんの心の中に今もわだかまる過去、そしてそれごと彼女を愛したいという後藤さんの真摯な想いを連想させて、相乗効果で歌詞をさらに感動的なものにさせてるといえるでしょう。

ちなみにこの結末は、意を決してこの想いを告げようという決意で締めくくられているんですが

それを聴くたび一ファンとしては、歌詞と現実(?)のギャップに苦しむのでした。

 

   Naturally 

   ‘96Only Good Summer』)

 

一転して今度は“擬似夫婦”的なほのぼのとした曲です。

内容はというと、夏も終わりの人気(ひとけ)のない海岸で

恋人同士が片寄せあって歩いてるという図なんですが、

 

「去年みんなで出かけた海に

今日は二人だけさ」

という歌詞で、第2小隊+しのぶさんで海に来たはいいが

結局第2小隊がはしゃいじゃって、の図が浮かぶのは店主だけでしょうか?

とにかく

 

「いつから 僕と君は

自然になったのだろう

激しい恋もあるけど

穏やかなこの気持ち」

という歌詞がこの二人にぴったりです。

そして

 

「泣いたあの夜 あきらめた夢

全部溶け出すような

そんな気がするね 君といると」

この「泣いたあの夜」、後藤さんにとっては妻を失ったときでしょうし、しのぶさんにとっては許されぬ恋に破れた夜かもしれません。

しかし、今、二人はそれでもなんだか幸せそう。

 

「雨に打たれ 散っても咲くよ」

との歌詞がどこかP2を暗示させますが、それでも「散っても咲く」んですからね。いや、この曲かなりごとしの指数高いわ。

 

   ♪女神たちよそっとお休み

  ‘93『浪漫の夏』/

   ‘01Melodies & MemoriesU』)

 

後藤さん→しのぶさん、な一曲です。

歌詞としては『戦う(働く)女性への子守唄』

いわば『聖母たちのララバイ』の逆ヴァージョンでしょうか。

(ちなみに友人が『聖母たちの〜』を歌うと店主はすぐに『女神たちよ〜』を入れちゃいます、カラオケで)

 

「何かに傷ついて 涙を流す度に

強くなってく君」

という歌詞はしのぶさんそのもの。

しかしそんな彼女だって辛いときもある。そんなとき

 

「せめて僕の前では 素顔のまま

泣いてもいいよ 無理することはないよ」

なんて後藤さんに言われたら、その胸に飛び込まないわけにはいかないでしょう。

なんだか、しのぶさんのために書かれたといって過言ではない曲です。

 

   Remember Me

  ‘89Remember Me/‘90TUBEst/

  ‘94Melodies & Memories』)

 

今までの3曲はファンでなきゃ知らない、いわば『知られざる名曲』ですが、これは結構多くの方がご存知じゃないでしょうか?

実は久々に聞き直したら、100%ごとしの、それもアフターP2な曲であることに気が付きました。

 

「I'll wait for you」

との歌詞も意訳すれば「おれ、待ってるから」、あの後藤さんの名台詞ですよ。

 

「壊れた時計は外しちまえよ」

店主の好きな歌詞ですが、時計というのは時そのもののメタファー、それが壊れているということは結局うまくいかなかったということ。この文脈では「柘植なんて忘れちまえ」という後藤さんの隠された、それでも言えない本心なのではないでしょうか。

あ、ここの歌詞だけ切り取ればおたけさん←太田でもいいかも。

 

「I don't want so lonely night anymore」

この「孤独な夜」は昨日今日始まったわけではなくて

妻を亡くしたときからずっと続いているんですよね。

そういった文脈と重ね合わせると、

「こんなに孤独な夜はもうごめんだ、たくさんだ」

という叫びはよりいっそう痛切なものとなるんじゃないでしょうか。

 

と前文逐語的解釈を付けていきたいくらいなんですが

ページの余裕もないのでこの辺で。

 

「誰より君を愛してるよ・・・!」

   君へのバラード

  ‘95Bravo!/

  ‘01Melodies & MemoriesU』)

 

この曲は

 

「ときに人は皆 悲しみや苦しみに打たれて

忘れてしまう

大切な人 かけがえないもの」

という歌詞がP2っぽいなと思ったんですが

よく聞いてみると、一人称こそ違えどこれはしのぶさん→後藤さんだなと思いました。

 

「夢ばかり追いかけた僕は

何一つしてやれなかったね」

そう、しのぶさんは人一倍、『夢』ともいえる仕事に、そしてレイバーにかかりっきりだったから

後藤さんの気持ちはわかっていたけど

それに応えることはできなかったんですよね。

 

「気付かずにごめんね」

そして

 

「涙も夢も 僕だけじゃ

見られない 癒せない」

そう、しのぶさんの側にはいつも後藤さんがいて

だから二人は頑張れるんですよ。

 

「君とじゃなきゃ だめなんだ」

この言葉にごとしのファンの想いがギュっと詰まってるような気がします。後藤さんにはしのぶさんがいなきゃ

しのぶさんには後藤さんじゃなきゃダメなんです!

 

♪ ♪ ♪

 

ということで勝手なこじつけを展開してきましたが

店主もTUBEを全曲知ってるわけじゃなく、

もしかしたら知ってる曲でもごとしので聴けるのが他にもあるかもしれません。

それに、これからもごとしのを思わせる曲を作っていくということもありますし、TUBEファンとしてもごとしのファンとしても

これから世界がどんどん広がってゆくんじゃないでしょうか。

 

もしこれを読んでTUBEに興味を持ってくれたパトファンの方、

パトレイバーに興味を持ってくれたTUBEファンの方、

もしそれぞれの趣味の世界が広がってくれれば

店主としては嬉しい限りです。

 

Coming out!