突撃!ライヴレポ TUBE Live Around 2005 Seaside Vibration@千葉ポートパーク |
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16:00、千葉ポートパークにも夕暮れの気配が漂い出す。 Seaside Vibrationのメインイベント、海岸沿いでのLive Stage。 野外ライヴとはいえステージはシンプル、もちろん何のギミックもない。ただ、刻一刻と様相を変えていく夕陽を天然のライティングにして、海辺の雰囲気を感じながらのライヴ、というのが今回のメインコンセプトでしょう。
客席はオールスタンディング、店主らの席番号はA10-28。Aブロックという時点である程度いい席であるということは予想していましたが 前から3列目!!
最前列but一番右端でステージの左半分しか見えないという最悪の席を取ったこともある店主ですが、こんないい席はもちろん生まれて初めて。同行のイトコともども大興奮!でした。 だって今まで横スタのスタンドからは豆粒だった前田さんのお顔が、もちろん春畑さん、角野さん、松本さんの顔が肉眼で確認できるんですからっ。 ちょうどベースの位置の真ん前だったんで、カックンが気持ちよさそーに弾いている様子も、そしてそれと入れ替わるようにステージ左側にやってきたハルの、ギター少年そのままといった表情もよーくこの目で見ることができました。 そして3列目付近といえばちょうど、ピックの飛んでくるあたり。なので春畑さんがピックを投げれば周りでまるでラグビーのような大争奪戦が勃発。まさに
押して引いて上から下から 慌てた貶したFree Time
まさに ・・・足、大丈夫なの?
1曲目は、これはまた懐かしい『セイリング・ラブ』、1stアルバム『Heart of Summer』の1曲目でもあります。 ・・・つーか、このとき店主まだTUBEの「ちゅ」の字も知らないガキでありました。 今回のライヴの方向性としては、ずばり『ナチュラル&アコースティック』、Riders(FC)会報の角野さんのお言葉を借りれば「体を揺らしながら心地よく」聴けるライヴでした。 確かに、『青いメロディー』や『Summer Breeze』など、コブシ振り上げor手拍子でノリノリ、というよりゆったり体を揺らしながら聴く曲中心の選曲でした。 そして潮風を感じながら(ちょっと肌寒かったけど)演出は自然のみ。 いわば今回は、『祭!』な野外とはもちろん じっくり聞かせるホールとも違う 五感でTUBEの世界を感じられるライヴといえたんじゃないでしょうか。
また、「メロメモ発売直後か?」と思うほどバラード多めの選曲だったような気が。でも、ドラマチックな照明や噴水なしで聴くバラードもまたいいもの。『風に揺れるTomorrow』の間奏のギターソロのあと、静かに歌いだす
「風に揺れるTomorrow それでも君が好きだよ」
では、店主の中では噴水がさあっと湧きあがりました。 でもこうやって曲をゆったりと聴くっていうのもまたいいもの。 普段何気なく聴いている、むしろ「消費している」曲も ライヴではかけがえのないもの、今逃してしまえばもう二度と聴くことができないpreciousなものへと変わる。 そして次にCDで聴くときには、ライヴでの歌声が思い出される。 そのときCDの歌声は『オリジナル』から、ライヴでの歌の『コピー』にすぎなくなる、と最近講義でかじったことを考えてみたり。
そして、話が前後いたしますが『Beautiful World』、『Summer Dream』とのハワイアン・メドレーに引き続き、今回のお楽しみ。 昼間のSeaside TUBE Townのウクレレ教室の参加者から、ライヴでTUBEと『Beach Time』で共演できると幸福なファン4名が登場。ちなみに店主の席の前。角野さんがギター弾きながら横から覗き込んでも、彼らは真剣な表情で楽譜とにらめっこ。 そのとき店主らは真ん前の角野さんに黄色い声援を送って彼らの集中力をそいだのは言うまでもない。
ライヴも中盤を過ぎてしまったあたり、夕日は地平線に沈む以前に厚い雲に隠れてしまいました。そして曲もスローテンポやバラード中心、さらに海風が肌寒い・・・ だからか前田さんもちょっと風邪のご様子。前の席は後ろほど無責任に声かけはしづらいですが、それでも 「だいじょうぶ?」 とステージ上に声をかけてみました。すると 「うん、だいじょうぶ」 とお声が返ってきたではありませんか!まさか、お返事をいただけるとは・・・ ミュージシャンと一ファンという垣根を越えて、心が通じ合った瞬間でした といったら言い過ぎ(-_-;)しかし、店主のようなファンの声にも答えてくれるTUBEは日本一ファン想いのバンドです、と断言。 それがまた、TUBEの魅力といえるのではないでしょうか。 前田さんはきっと忘れてしまうでしょう。 でも私は一生忘れません。 ただ、ちょっとダミ声だったのが後悔。もうちょっといい声を聞いてもらいたかった・・・
「それじゃ、そろそろ体を動かす曲を」by前田さん、ということで一転してアップテンポの曲が。今までやっぱり欲求不満気味だった店主はここぞとばかり思いっきり両手を振り上げました。 『花火』はつい3日前に『TUBE Live Around Special '98 Heat Waver』で予習してきたばかりなので、嬉々として腕をぐるぐると回してきました。 じっくり歌を聴くのもいいけど、やっぱりライヴでは盛り上がらなくちゃ。 ていうか、ライヴの楽しみはCDでもビデオでも味わえないライヴの雰囲気を浴びること、そして自らその雰囲気を作り出すこと。 だからそこでしか味わえない、同じ空間の中で歌われた歌に耳を傾けるのも、アップテンポでは思いっきり拳を振り上げて盛り上がるのも同じこと。 ていうか、こうやってノリにノッて盛り上がるのが、アタシは一番好きなんだよな。 でも、ここはもともとは造成地。みんなが飛び跳ねまくった後は濛濛と砂ぼこりが・・・おかげで物販の白い袋も店主の脱ぎ捨てた上着も、イトコの白いスニーカーもみんな埃まみれ、もうドロドロ。
新曲の『Sky High』は競艇のCMでもおなじみですが、通しで聴くのは今回が初めて。CMでの第一印象としては、「TUBEの王道」的な爽やかナンバーだと思ったんですが、それは所詮一面的な印象。 2番からラストにかけて、かなりカッコいい。昨年の『明日の風』『夢の翼ひろげて』的カッコよさです。ぜひ聴いてもらって、今までとは一味違う、変化し続けるTUBEってのを感じてもらいたいです。 そして「16年連続初週ベスト10入り」に貢献しましょう!NO PLANに負けるなっ。
そしてここでメインプログラム終了。でもまだまだあの曲が残ってるじゃありませんか!そう、昼間から何度も会場内に流れていた・・・ でも、寒さゆえかTUBEコールはなんだかまばら。それでも手拍子して声張り上げてると、伊藤リンダ一義登場。そう、Seaside Vibrationでもやりますイトキンコーナー。 というわけで流れてきたのはなんと『マツケンサンバ』 何やら大きなパネルを抱えたバックダンサーを従え、軽快なステップとソロとしても活躍するその美声を披露。 ♪オーレ〜 オーレ〜 そして4人のダンサーがパネルを掲げる。まさか・・・ ♪イトキンサンバぁ〜 会場からは歓喜とも失笑とも取れる歓声が(^^;) しかし、これを演るんだったらあれも演ってもらわなくっちゃぁ、ということで ♪I Love You〜 太陽に灼かれて恋に焦がれて 世の中、サンバといえばマツケンですがTUBEを忘れてもらっちゃ困るでしょ!とりあえずこの曲は、そんな時流に抗うためにも今回是非にやってもらいたかった一曲なんで店主は大満足。
そして、「まだ残ってた」あの曲。会場中でガンガンかかってたあの曲ですよ。 このツアーのテーマソング、『Seaside Vibration』。 TUBEにとって初の試み、ということでラップに挑戦です! ・・・いや、前田さんがラップやってるわけじゃないですよ。彼曰く「できない」ですから ヒップホップユニット『RIPTRAP』とのコラボ、というわけで ヒップホップと海、って時点でミスマッチかもしれませんが、彼らは昔九十九里でライフガードやってたそうです。 ヒップホップといってもいかにも!というものじゃなくってTUBEらしいさわやかでナチュラルなもの。アコギでヒップホップって聞いたことありますか? このRIPTRAPとのコラボ・ヴァージョンの他に、今回回るところの地元FMのパーソナリティが、それぞれ地元の海をPRするヴァージョンもあって、そこに関東代表として参加されたBayFM『ON8(おんぱち)』の古川恵実子さん(昼間のイントロクイズではお世話になりましたm(_ _)m) さらにウクレレ教室の先生の落合さん、水上バイクで妙技を披露していただいた日本のトッププロの皆さん、ブラスバンドでTUBEの曲を演奏した千葉大教育学部付属中の中学生たちがステージに上がり、客席と一つになって『Seaside Vibration』を歌うという 今までにないアットホームな終わり方でこのTUBE漬けな一日は幕を降りました。辺りはもう黄昏時。『Keep on Sailin'』も流れて・・・ という感じなのに、今更ながらのTUBEコール。この雰囲気では帰るに帰れない。どーせだったらなんでアンコール前にもっと声出してくれなかったの!と言っても詮無いこと。 暴れたりない!という欲求不満は野外ライヴで発散しましょう。今年は20周年、さぞかし凄いものが待っていることでしょう。
今回のライヴは、店主とTUBEとの距離が物理的に近かったからかもしれませんが、とてもアットホームな感じの、リラックスしたライヴだな、というのが感想です。 派手なギミックも、そして音的なこだわりも薄い分ファンとTUBEの距離も近く感じられたような気がします。その点では、「TUBEとファンの絆を更に強め、喜びと感動を分かち合う」というコンセプトを果たせたんじゃないでしょうか。 そして、こんなライヴ、もう次はないんじゃないでしょうか?だって、20周年ですもの。次のAnniversaryではきっともっと素晴らしいアイディアでファンを満足させてくれるものと思いますから。 だから、いろんな意味で一生に残るライヴに、店主にとっては、なりました。修論イヤーということで悩みましたが、行ってよかった!
TUBE Live Around 2005 Seaside Vibration@千葉ポートパーク セットリスト
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