突撃!ライヴレポ

〜TUBE Live Around 2012“SUMMER ADDICTION”
@横浜スタジアム〜


……まさか無職での参戦なんて思ってもみませんでしたよ【泣】
昨年の野外“RE-CREATION”のあまりのグダグダ加減にTUBEに愛想が尽きかけたものの、アルバム“SUMMER ADDICTION”、ホールツアー“Keep On Smilin'”でようやく希望が持てた店主。ホール@東京国際フォーラムの感動を胸に、いざ横浜スタジアムへ!って、期待が大きすぎちゃったかな【苦笑】
なのに、当日の天気予報は雨【泣】 ライヴの18〜21時までは晴れ間が覗きそうなのはさすがにTUBEの神通力ではありますが、4年前の野外での痛い経験をもとに『水濡れセット』(雨合羽、タオル等)も用意。なのに……地下鉄から東急になって、地上に出るとそこはすでにウルトラどぴーかん【笑】 TUBEの神通力、舐めてました。

座席はスタンドの1塁側4通路20列347番。前日横スタのHPで調べて慌てました、まさか一番右端の席じゃないかと。幸いにも端から1ブロックありましたけど、やはり際の方は際の方。ステージの奥が全く見えませんでした【泣】 つまりリョージはほとんど見えずじまい。でも一方でこの席ならではのいい点も。ちょうどウェーブの出発地点なんですよねぇ。開演前に白いハッピのお馴染みのおにーさんたちが下の方で声を張り上げて、3,2,1、ウェ〜〜〜ブ。でもまだテンションが上がりきっていないのか、途中で波がどんどん小さくなってバックネット裏あたりで消えちゃうんですよねぇ。それでもめげずに波を送り続け、声援を上げること3回目にして見事に3塁側の端まで届いたときには感動モノでした。
そしてメリットその2が、なんとステージ裏を垣間見れること。店主より上の席の方はメンバーのステージ入りまで見えたようで盛り上がっていましたが、店主の高さからは見えず【涙】 その代わり、バックダンサーのお姉さんたちが素のままスタンバイしてる様子がよく見えました。って、今回最初からやたら人数多いな。

さて、これを見逃すとTUBEの野外の半分を見逃したに等しい【笑】オープニング。毎回様々なギミックを凝らして前田さんが登場するのですが、今年はというと……古代ギリシア風の格好をしたダンサーたちがぞろぞろとステージ上に。バックが『威風堂々』っていうのがロンドン五輪イヤーだねぇw そしてメインダンサーの4名が長いラッパを手に現れ、続いて前田氏を除くメンバー3人も。そして真打はというと……なんと、ダンサーの担ぐ輿に乗ってのご臨席。しかもその格好というのが冠に、アロハスタジアムを髣髴とさせる金のマントの『ファラオ前田』【爆】 流れるは『LOVE ADDICTION』って、一発目それ来たか〜っ!水バラ明けの後半orアンコール一発目かと思ったのにぃ。でもダンサーぞろぞろ引き連れてのギミック付きってのは正解でした。それにしてもずいぶんアナログな登場というか、でも大仕掛け系はほぼ演りつくした感はありましたものね。バンジーもあれば逆バンジーもありましたし。

まずは出だしはノリノリな曲で一気に飛ばすというのが構成のセオリーですが、『俺たちゃBuddy』は……すいません、振り実は知らないんですよ【泣】 前日見たDVDが02年の“夏燦舞”だったものですから、それ以降の振り付き曲は予習できませんでしたし、その年の野外はたしか行けなかったような。なので見よう見まねで何とかついていきました。くそぉ、来年こそはちゃんと覚えるぞぉ。でも途中でいきなり挿入された『渚のシンドバッド』にはお手上げ。あたしは世代じゃないっつーの!でも前田さんはじめ、ここにいるほとんどのお客さんは思いっきりピンクレディー世代なんですよねぇ【涙】 こうやって自分たちと違う年代のことを無視するから昨年みたいなこと言われるんだって、でも曲似てるけどさぁ。(We're buddy)ミーちゃんはBuddy〜/(We're buddy)ケイちゃんとBuddy〜/(We're buddy)ピンクレディーはBuddyだろ〜♪
Newアルバムからの『泣いちゃえば』には、店主の行った翌日の東京国際フォーラムからついた振り付き。泣いちゃえばッフ〜泣いちゃえばッフッフ〜泣いちゃえばッフ〜ッフ〜ッフ〜ッフ〜/「いいんだからとかぶせて) でもさぁ、歌詞に合わないような気がするんだけど、この振り。っていうか、そういう曲じゃないよね?野外の定番とかにならなきゃいいんだけど……

今年で横スタでのライヴは24回目なのだとか。途中で千葉マリン(現・QVCマリンフィールド)に浮気しちゃったけどそれは仕方ない、請われての日本人ミュージシャンこけら落としだったんだから。でも今年でデビュー27年のTUBEにとって、85〜87年の3年間、横スタで歌えなかった時代があるわけで、その頃の歌を今歌ってしまおうというわけで、いきなり『ダンス・ウィズ・ユー』ですかぁ〜〜っ【泣】 これは冬シングルだから知名度はいまいちかもしれませんが、店主がTUBEにハマった当時から好きで好きで好きが高じて短編一本書いちまったほどの曲なんですよ〜【号泣】 まっさかこれが野外で聴けるとは思いませんでした。
そしてもう一本は『夏の住所はOn Tne Beach』from“THE SEASON IN THE SUN”ですよぉ。これはちゃんとブクオフでサルベージして予習済みだったので、他のアルバムから来なくてよかったです。まだこの頃は粋がってたのか声も無理やり大人ぶっていた感じで、それをナチュラルな声で聴いてみたいと思ってたんですよ。それだけでも今回の野外は映像ソフト化するだけの価値はあるかと。オールドファン向けの企画コーナーでしたけど、こういう分なら大歓迎なんですけどね。

前田さんは坂崎さん@The Alfeeの『お台場フォーク村』に毎年出演しているそうなんですが、今年は体重制限があって【笑】(おそらく横スタ直前だったからでは)出られなかったとのこと。ということで、なぜか出張『横スタフォーク村』、みんなが歌える歌ということで前田さんの弾き語りで長渕剛の『巡恋歌』だったのですが……歌えねぇし、歌えても歌う気になれないし【泣】 店主は13歳からほぼTUBEしか聴いていないという純粋培養ファンなので、同世代が普通に知っている曲さえ知らないものも多いです。それに、ここにはTUBE聴きにきたんだよぉ【涙】 1曲分だけでもチケット代返しやがれと思いました。
アコギ繋がりということで新曲『青の道標』から『カラフル』(ダンサーの振りが可愛かった)、まさかの『シャララ』。昔はよくやったんだけど最近とんとご無沙汰で、振り覚えてるかなと心配でしたが、いやぁ、一度覚えたやつは忘れないものでした。
そしてTUBEとしては貴重なドラマタイアップ『あの夏を探して』(CM、バラエティは多いのですがこういうストーリーものはあえて外してたのか、アニメ含めて4曲だけ)、自分でも忘れかけてた曲ですが、久々に聴くと忘れてたのがもったいないくらいいい曲でした。でもって今年のシングル曲『いつも、いつまでも』だったのですが――

もう水行っちゃいますかーっ!!

タイミング的にはこの次くらいだと思ってたし、噴水という曲調ではないと思ってたのでこれはかなりのサプライズでした。でも水は毎年『君となら』か『十年先のラブストーリー』かというようなマンネリ状態でしたし、進行が読めてしまうくらいならサプライズ大いにアリです、個人的には。

前田さんお着替えタイムは毎年春ソロコーナーだったのですが、今年はスペシャルコラボありとのことで、一部からは秋元氏繋がりでAKBファミリー来るんじゃないかという恐れもあったのですが、登場したのはよさこいパフォーマンス集団『躍動』。でもなぁ〜、と思ったのは店主だけでしょうか。
まず鉢巻きにはかま姿の男性がステージ中央で大旗を振りかざすのですが、そのバックが「大和は国のまほろば――」という、いわゆる『国偲びの歌』。途端に店主、居心地が悪くなってしまいました。そういう、大袈裟ですけど「大日本帝国万歳!」的なの駄目なんですよね。その「大和」はどこからどこまでが含まれるんだと。よさこい発祥の地の土佐・高知は流刑の地であった“辺境”ですし、それがよさこいソーランとして花開いた北海道はもちろんもともとアイヌ民族の土地。だとすると、よさこいとそういう日本文化のメインストリームなものってのは本来相容れないんじゃないかと。五輪閉幕から1週間も経たず、その間に韓国とのあーだこーだで店主も少々ナショナリスティックになっていましたが、やっぱり左側の人間なんだなぁとこんなところで再認識してしまいました。
しかし前田さんが再び登場して『一気・本気・元気』となると、そんなアウェー感はたちまちどこへやら。よさこいの皆さんも巻き込んでのステージに、そうそう、これこそTUBEなんだと思いました。エクスクルーシヴな硬派より誰でもOK!な軟派、一緒に踊ればみんなファミリー♪ こっちの方が平和への近道なんじゃないかとふと思ったり。そして『一気・本気・元気』といえば間奏のCall&Response。ハマった当時はこれを実際の客席でやりたかったんだよなぁ。これぞライヴの醍醐味、想いきり堪能いたしました。

新曲から『LIP SERVICE』『桃色ポンパドール』(やっぱりこの2曲セットなのね)、そして『JUST IN TIME SUMMER』で火柱&水柱炸裂!今年は聖火をイメージしてか、発火装置がステージ前列にずらっと並んでいたので上がるともう熱かったこと。でも『傷だらけのHero』『You'll be the Champion』という火柱の定番ナンバーをホールでやってしまったので今年は何が出てくるのかと思ったら、噴水の『いつも、いつまでも』といい思った以上の新曲重視セットリスト。それだけ今年のアルバムにはメンバーも自信を持っているのかと。締めはやはりド定番の『涙を虹に』でひたすら拳を振り上げて、通常メニュー終了。いわゆる定番が少なかったからかまだまだちょっと消化不良。でもその分アンコールへの期待は満々でした。
ここで連れのM嬢はトイレ休憩に。一方のここ、スタンド右端では再びウェーブの時間となりました。開演前には3回目でやっと繋がった波でしたが、アンコール前のインターバルでは客席のテンションも高いままだったからか一発で端まで到達。もちろん2度3度と波を送り続ける間に――再びステージに照明が。そしてメンバーとダンサーさんもぞろぞろと。みんなが好きなラテンよ♪といってもM嬢まだ帰ってこないし、危うし!
そうこうしてる間に始まった怒涛のラテンメドレー。これがなければ野外に行った気がしない鉄板ナンバー『恋してムーチョ』から始まり、『愛はカーニバル』『裸天女』、『Bravo!』でのメンバー紹介を挟み『恋のMagma』『さよならイエスタデイ』などなど、おなじみの曲から一発屋で終わってしまったものまで、まぁそれにしてもずいぶんあるもんだと。実際、毎年アルバムに入ってるもんなぁ。でもそのほとんどがその年の野外でやったきりになってしまうので、こういう形での救済企画はそれらの曲が好きだというファンにとってもかなり有り難かったのではと思います。好きなんだよ、『愛はカーニバル』w
でも、そんな流れが自分の中で止まってしまった感があったのは、ムーチョからいきなりすり替わった『勝手にシンドバッド』【爆】 桑田さんがお台場のステージで『シーズン・イン・ザ・サン』を歌ったそうなのでその返礼なんだと思うんですが……どっちも好きというファンも少なくないかと思いますが、店主にとってサザンというのは仮想ライバルなんですよね。露骨なアンチではないですが、追いつけ追い越せというか、日産スタジアムの盛り上がりを見ては歯噛みしたり、でも特効はこっちが買ってると思って溜飲を下げたり【苦笑】 なので、横スタのステージでサザンだけは聴きたくはなかったんだよぉ。
再びムーチョで締めくくられる頃にはようやくM嬢も戻ってきて(トイレでも廊下でも音は聞こえるんだよね)怒涛のラテンメドレーはいまいち乗り切れないまま幕となりました【泣】

2度目のアンコールでも1度目同様、ジェット風船が上がってました。もう何も言うまい、言ってもしょうがないと思うんですが……野球じゃ上げちゃいけないし、過去に上げたバカトラが大目玉喰らってたのにぃ。いつまで野放しにしていいものなのか、苦情が来る前にチケット裏に明記しておかないといけないのでは。
そして、ホーンセクションが前面に出ての『僕が悪かった』。ラッパ好きとしては昭和な感じもするホーンのチャチャ入れがたまらなかったりするので、フルメンバーで入る野外で是非とも聴きたかった曲でした。すっかり定番の『シーズン・イン・ザ・サン』に引き続き、これがなくちゃ夏が終われない『あー夏休み』。今年もスタンドからアリーナの客席がよーく見えましたが、一糸乱れぬPPPH、腕振り、あ〜っ、な〜つやすみぃ〜 この一体感がTUBEの野外なんだよぉ【泣】 TUBEのメンバーが同じ空間にいて、客席全体が一緒になって盛り上がって……また今年も一年に一度だけの、たった3時間ほどの夢のような時間を満喫させていただきました。
ラストは予想どおり『響け、夏詩』。ウォークマンで聴くたび涙腺が緩くなってしまう名曲ですが、それを生で聴いて本気でぼろぼろ泣けてしまいました。なぜか、死んだ妹の言葉のような気がして。連れのM嬢は私の従妹であると同時に妹の従姉でもありますので、逢えば彼女の話題は必ず出てきますし、ちょうど今年で亡くなって10年(つまり初野外から10年です)。『ダンス・ウィズ・ユー』だって妹と聴いていた曲でしたから。そんな、妹と一緒にTUBEを聴いていた夏の想い出が蘇ってきて、普段は死んだらどうなるかなんてことを全く考えないリアリストではありますが、このときばかりは本気で彼女がどこか遠くから見守ってくれていると感じてしまいました。

……冷静にライヴ全体を振り返ってみて、それでもやっぱり残ってしまうのがどことない不完全燃焼刊。それは昨年のアレと比べればかなりマシではありますが、『HOT NIGHT』なかったのはやっぱり痛いか【泣】 ホールのWアンコールでやってしまったそうだからなぁ。曲数的にも前より少なくなってしまった感があるような。噴水が前倒しになった分、後半に厚みが増したかというとそうでもないかと。MCもアクシデントがあったといえ、ちょっと間延びした感があったし、それで引っ張るんだったらせめてさだまさしレベルにならんと【笑】 こればかりはメンバーの年齢もあるので、ボリュームとしては来年以降も覚悟しないといけないのかも。
もちろん、TUBEばかりを責めるわけにはいかないと今年のプログラムを見て思いました。よさこいとか勝手にシンドバッドとか、自分の中で流れが止まってしまったところもありましたので、そこを同じように乗れたらまた全然違っていたのではないでしょうか。とりあえず、来年はTUBEだけ歌ってください【苦笑】


TUBE Live Around Special 2012
“SUMMER ADDICTION”@横浜スタジアム
セットリスト

1.LOVE ADDICTION
2.俺たちゃBuddy〜渚のシンドバッド〜俺たちゃBuddy
3.泣いちゃえば

4.ダンス・ウィズ・ユー
5.夏の住所はOn The Beach

  巡恋歌

6.青の道標
7.カラフル
8.シャララ

9.あの夏を探して
10.いつも、いつまでも

  よさこいパフォーマンス『躍動』

11.一気・本気・元気
12.―花火―

13.LIP SERVICE
14.桃色ポンパドール
15.JUST IN TIME SUMMER
16.涙を虹に

アンコール
17.ラテンメドレー
 恋してムーチョ〜Truth of Time〜テ・キエロ〜愛はカーニバル〜
 裸天女〜Bravo!(メンバー紹介)〜恋のMagma〜
 さよならイエスタデイ〜恋してムーチョ〜
 勝手にシンドバッド〜恋してムーチョ

18.僕が悪かった
19.シーズン・イン・ザ・サン
20.あー夏休み

21.響け、夏詩


Coming out!