突撃!ライヴレポ

〜TUBE Live Around 2008“YOUBEST”
@大宮ソニックシティ〜


今年はなぜか店主のホーム・宇都宮文化会館がホール日程に含まれてなかったので、大宮初参戦です。しかも平日の仕事帰り、その他本業の方でいろいろ都合があっての強行スケジュールとなってしまいましたが、その顛末は当日の日記をご参照ください【笑】
店主の座席は1階23列1番、この『1番』というので判るようにいちばん端っこです。縦ではちょうど真ん中くらいのいい席なんですが。
仕方がないですよね、お一人様参加なわけだし。団体様は真ん中から埋まっていくものですから。ただ、今回は初めての抽選だったので(宇都宮はもちろん抽選無し。最近じゃ横スタも・・・)チケットが取れただけ良しとしましょう。

今回のホールツアーの趣向といたしましては、ファンの聴きたい曲を演るということでセットリストはファン投票の結果上位20曲から。だからツアータイトルもTUBEが選んだベスト=TUBEstならぬ、ファン=あなたが選んだTUBEベスト、ということで『YOUBEST』。多少、最近流行りのYouTubeとも引っかけてるんじゃないでしょうか?
しかし、ファン投票の結果だけでライヴの起承転結を構成するというのはかなりメンバー泣かせだったはず。ましてその結果が・・・ランキングだけ先に見ちゃったんですけど・・・
とにかくセットリストから、いきなり1曲目で『十年先のラブストーリー』ですよ!?しかも『君となら』『Purity』と・・・まさにTUBEstならぬメロメモ状態。6曲目の『Stories』まで手拍子が無かったもの。
これはファン投票のタイミングが悪かった。ちょうど『冬でごめんね〜winter letter』ツアーが終わった後で、TUBEのバラードの良さをみんなしみじみ再確認していた頃ですから、その雰囲気が反映されていても何らおかしいところはないはず。
さらに特筆すべきは『シーズン・イン・ザ・サン』などの代表曲がランクインしてこなかったこと。野外の定番butホールでやるにはちょっと・・・という曲でもないにもかかわらず。その辺には『ファン投票』というシステムに隠された心理が働いたのかも。つまり、自分の一票がライヴでの一曲につながるのであれば、あまりやらない、でも聞きたい曲を投票したくなるもの。代表曲は・・・「どうせ誰かが入れるだろう」と。そして誰も入れなかったと【爆】
季節はもう夏だというのに『ナデシコ』だし・・・でも夏咲きのナデシコもあるけど、でもバリバリの冬の歌『』も何とランクイン。実はこれ、店主のMP3には入ってなかったんですよ【苦笑】でもこれが好きというファンは結構聞きますね。店主、恥ずかしながら初聴きだったんですが、今度じっくり聴いてみたいと思いました。カップリングベスト作ってくれないかな←他力本願

そんなわけで、オールドファンの投票動向も反映した今回のライヴは久々に店主の知らない曲も数多く聴けました♪最近は全部歌えたりして、「店主、結構TUBEファン歴長いじゃん?」とか思ってましたが、まだまだです。(でも2004年の『』知らないってのはどうかと思うが・・・)
そんな店主も知らないマイナー曲にスポットを当てようという企画が『Only1 TUBE』!いきなりベストテンみたいな音楽と照明でびっくりしましたが、ファン投票で惜しくも1p、2pしか取れなかった曲にスポットを当てて、その魅力を再発見していただこうというのがこの企画の趣旨。って実は店主の知ってる曲もあったんですが・・・。
まずは「TUBEは歌って踊れるバンドだったんだぞ!」ということで『Lookin' For Love』('85“OFF SHORE DREAMIN’”)って知ってるわけないじゃん、そのころ店主、TUBEのTの字も知らなかったんだから。まぁ、昔は歌って踊れてたってのは数年前の野外で「日本で初めてヘッドセットマイクを使ったのはTUBEだ」とは聞いてましたが。
そんなわけで3人で息の合ったステップを披露。
次が『Ja・まいか』って知ってるよ!“納涼”MP3に入ってるから。でも実はこの曲、プレイリストから外しちゃってますが・・・だって『あの夏の少年』『あばよMy School Days』『Teenage War』という流れに邪魔だったんだもん。で、その年の野外でやった振りが、指10本でイカですか!?確かイカの着ぐるみ、写真で見たことがあったような・・・『Ja・ま“いか”』だから『イカ』というセンスが今思えば90年代の限界かも。
さらに痛かったのが『The Last of IKE-IKE―最期のウルトラ―』('96“Only Good Summer”)これは野外のテンションじゃなきゃついていけないですよ【爆】かくして、ある意味一発屋で終わった曲はそれなりの理由があるということに改めて気づかされた企画だったかもしれません。
そして『Only1 TUBE』を締めくくるのは『Body To Body』('85“OFF SHORE DREAMIN’”)TUBEの記念すべき初ライヴ@逗子マリーナの一曲目だったんですよね。先日の某歌番組でTUBEのルーツは「ハードロックだ」とおっしゃってましたが、まだその頃の匂いを残すギンギンのロックナンバー。もちろん店主は初めてでしたが、これは「記念すべき」という肩書なしでも記憶に残しておくべき曲だったんじゃないでしょうか。あれから20年以上経って、その間に名曲が次々生まれていつの間にか記憶の奥底に潜り込んでしまったのかもしれませんが・・・。

再びセットリストはリクエスト曲に戻りまして、まだ投票当時はリリース前だった『』もランクイン。野外での初披露で既に反響が大きかったですからね。もちろん店主も初聴きの横浜スタジアムですでに感動の雷に打たれましたもの。これは10年に一度の名曲だと。売れ行きが芳しくないのが悲しいんですが【泣】昨年の冬ごめで2度目、そして今年5月にリリース。それ以来店主も何度となく聴いているはずでしたが、やっぱり生で聴くと横スタで聴いた時の感動がよみがえってきました。
そして照明さんも頑張った。ステージの周囲に取り付けた電飾がホタルのように浮かび上がる演出。この曲だけでなく、他の、特にバラードでもかなり工夫はされたんじゃないでしょうか。今回選ばれたバラードはその中でも特に『水バラ』といわれる路線中心。なので聴いていてサビで何か盛り上がる演出が無いと見ている側も拍子抜けしかねないという曲ばかりですが、噴水こそ挙げなかったものの照明でバーンとサビを盛り上げてくれました。多謝です。
また、前田さん。一番頑張ったかもしれない。昔のバラード(90年代以前)ではサビとなると自慢の伸びのある高音でガーンと歌い上げますが(そこが一番好きだったのよ♪)最近の新曲ではキーが低めの前田氏、果して往年のハイトーンヴォイスを張り上げることができるんでしょうか?
できました。『君となら』の

この胸にずっと 君のぬくもりを
感じてたい いつまでも

を原キーのまま歌い上げた時は、心の中で(独り)スタンディングオベーションでしたもの。最近は喉について心配な情報もいろいろ流れている中、前田亘輝健在!をまざまざと見せつけられました。あれだけ声が出るんなら、店主のキー(=90年代前田キー)でも歌いやすい新曲を・・・

そして新曲『Paradiso』!まだまだリリースしてから日が浅いだけに盛り上がり方にも統一した様式ができてませんでしたが、横スタでやるときにはきっとステージも客席も大盛り上がりなこと間違いなし。野外での演出も楽しみです。その前にこっちは間奏のハンドクラップの練習を・・・。
続いてようやく『夏を抱きしめて』『Half Moon』とアップテンポな曲で盛り上がったものの、『傷だらけのHero』で早くもライヴ本編は終了。『傷だらけのHero』といえば前田さんが栃東関の断髪式で熱唱、柔道の井上康生選手もこの曲のファンでしたが惜しくも五輪の夢は断たれてしまったというのは記憶に新しいところ。MCでも前田さん曰く、「北京でもかなりの選手がこの曲を持っていく」そうですが、おこがましくも店主、まるで自分のために前田さんが歌ってくれているような感慨にとらわれてしまいました。というのもこの日は、いつもは残業しなきゃならないところを5時ジャストに仕事を切り上げ大宮に急行、そして翌日はゼミ発表、しかも2つもということで前日は3時寝(発表前日の一夜漬けが不可能に近いから)、朝刊が届くのが聞こえました【爆】そんなむちゃくちゃなスケジュールでTUBEだけを支えに頑張ってきた中、

たとえ打ちのめされようとも 休むわけにいかない
いつでも 時間は待っててくれやしないから

との歌詞が自分の打ちのめされた心にすかーんとクリーンヒットしました。この感覚は初めて・・・というわけではなくて、昨年のRiders Meetingの『追伸』もまさにそのとき人生に迷ってた店主を励ましてくれた曲です。そんな折々に店主はTUBEに元気をもらっていたんだなぁ。え、発表ですか?それはまぁ一応、なんとか。

そんなわけで遅ればせながらライヴスイッチの入ってしまった店主。ステージの照明が落ちた後もかなり一生懸命TUBEコールを続けていました。だって忙しい中なんとか時間を作って来れたライヴだもの、終わる瞬間まで100%楽しまなくちゃ♪あと、開演前にオフィシャル顔をしてTUBEコール煽ってた連中への反発があったのも確かです。2階席なんてホイッスル持ち込んで、それってルール違反なんじゃないの?TUBEコールは自然発生的に盛り上がって、それが徐々に一つになっていくプロセスがまたたまらないんですから。
するとまずステージ上には松本氏登場。すると巻き起こる「リョージ」コール。すっかりTUBEのいじられキャラが定着しちゃいましたね。そして、すっかりTUBEサポメンのレギュラーとなった玉木さんとの掛け合いでドラムソロを披露。そういえば玉ちゃん、顔が丸くなったんじゃないの?
続いて春畑・角野の両氏も登場。だけどこのイントロ・・・聞いたことがないなぁと思ったら'87年のアルバム“Twilight Swim”収録の『Smile On Me』じゃないっすか!当然そんな昔のアルバム曲は店主知りませんでした。ちなみにこれ、唯一のハル作詞なんですよね。そんなわけかファン投票では9位にランクイン。いやぁ、まだまだ店主の知らない名曲って数あるもんですねぇ。
そして「スマイル」つながりで?『Smile』、最近のホールじゃよく聞くナンバーです。ようやくここまできてTUBEのライヴらしくなってきました。ライヴの一番の楽しみは何か?もちろん前田さんの歌、春畑さん、角野さん、松本さん、その他サポメンの皆さんの演奏を生でじっくり聴くというのもありですが、店主にとっては会場全体で一つになって音楽にノル、これこそがTUBEのライヴなんです。だから思いっきり歌いながら拳振り上げて飛び跳ねてましたよ。ちょうど端っこだったから通路使えたし(近所迷惑)。
さらに畳みかけるように8ビートのロックナンバー『Miracle Game』『Keeping the Face』と続きますが、そういえば『Miracle Game』はライヴでは初聴きだったかも。それもそのはず、前々回のMeetingでやっただけだそうですから。ちなみに、あれって間奏の手拍子は三三七拍子なんですね。さすが30人31脚応援ソング。
こんなわけでファン投票トップ20は、いわゆる『定番』曲を抑えてバラード、それもいわゆる『大バラード』か、頑張れ負けるなのアップテンポの応援ソングのきれいに二つに分かれました。ファンにとっては夏歌よりも、この2系統こそTUBEなんでしょうね。店主もそうですが。

最後の締めはバラード『Keep On Sailin’』、いつもライヴ終演後にインストで流れているアレです。いつもライヴで聞いているような気がしながらも実際歌っているのはあまり聴いたことはないかもしれない。でも云わばおなじみの曲です。客席全体での大合唱、に聞こえたのは店主の耳が巨大スピーカーでぶっ飛んでしまったからでしょうか?そしてなんと前田さんがマイクを外して生声でのアカペラ!近年の喉の不安説を吹き飛ばすほどの、少なくともこの夜の大宮でのライヴは前田さんにとってもかなり会心の声だったんじゃないでしょうか。最近の店主の行った日はなんかイマイチばっかりだったからなぁ。
そしてメンバー全員での生声での「どーも、ありがとーっ!」
しかし客席からはまだもTUBEコール。今日のMCで「TUBEファンはしつこい!」というネタに触発されてしまったんでしょうか。その勢いは客電が点いてもやまず、職員のお姉さんのアナウンスもかき消してしまうほど。そしてとうとう大将・前田さん御自らがアナウンス!でも店主、TUBEコールで精いっぱいでその内容なんて聞いてませんでした【爆】なので内容知りたきゃ余所様のライヴレポ読んでください。
下がったはずのメンバーが続々舞台に上がってきて、客電が点いたままのWアンコール!『涙を虹に』はそういえばランキングには入ってませんでしたが、なんでこの盛り上がること間違いなしの曲が入ってなかったんでしょう。もちろんサビでは大いに拳を振り上げました。
そしてラストは、なんと『人類のために乾杯!』しかも前田さん、どっかとドラムスに腰下ろしちゃってるし。どこかで勝手に演奏切り止めてコント落ちにしちゃうのかなと思いきや、一曲見事に歌いきって、久々に松本さんの歌声も聴けたし、電車の時間は心配だったものの120%TUBEを満喫した夜でした。

昔はライヴが近づくとそのことだけしか考えられなくて、もういくつ寝るととカウントダウンしたもんでしたが、最近じゃ今回の時みたいにそれ以外の雑事にかかずり回されることも増えて、TUBEで頭がいっぱい、なんてことは言ってられなくなってしまいました。
でもこうやって、忙しい毎日の中でもなんとか時間をひねり出して、その間は他のことなど一切考えずにただステージ上のTUBEと真正面から向き合う、そんな時間が店主にとって何より意味のあるものに感じられました。だって、TUBEから勇気をもらえれば明日からもうちょっと頑張れそうな気がするのだから。


TUBE Live Around 2008“YOUBEST”
@大宮ソニックシティ セットリスト

  1. 十年先のラブストーリー
  2. 君となら
  3. Purity
  4. ナデシコ
  5. Stories

    “Only 1 TUBE”
  6. Lookin' For Love
  7. Ja・まいか
  8. あの子に急上昇
  9. The Last of IKE-IKE―最期のウルトラ―
  10. Body To Body
  11. プロポーズ
  12. 女神たちよそっとお休み
  13. Paradiso〜愛の迷宮〜
  14. 夏を抱きしめて
  15. Half Moon
  16. 傷だらけのhero

    アンコール
  17. Smile On Me
  18. Smile
  19. Miracle Game
  20. Keep on Sailin'

    Wアンコール
  21. 涙を虹に
  22. 人類のために乾杯!


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